目まぐるしく変わる日本経済と社会動向の中で、風俗業界、とくにソープランド業界も大きな変遷をしているようです。
IT産業の旺盛とインターネット事業の普及、また少子高齢化や現代の若者のカルチャーの変化などもソープ業界には反映するのです。
たんにソープランドで遊んでいるだけでは分からない、業界の裏事情と現代社会の動向とのつながりなどを解説しました。
●少子高齢化はソープ業界を変えた?
30年前まで、国民100人に対して40人が20歳以下の若者が占めていました。
しかし、少子高齢化が進んだ現在では100人中に20歳以下の若者が1人いるかいないか・・・という驚きの比率なのです。
男性の性欲がたよりのソープ業界において、この社会の状況はある意味”致命的”です。
しかし、まだ可能性もあります。
現代の50代以上の男性高齢者は、いわゆる「バブル世代」「団塊世代」「ベビーブーム世代」といった生命力も性欲も高い遊び好きの人たちです。
これに合わせてソープランド業界も「シルバー割引」を実施したり、昼間に訪れやすい高齢者のために、朝・昼の時間帯のコンパニオンの出勤を充実させたりしています。
また高齢者は自分より20歳ほど若い30代後半以降の女性を好む傾向にあります。
以前までは”マニアックな存在”であった熟女店なども、現在では店舗数を増やして顧客獲得の工夫をしているのです。
●蘇った高級店ソープ
バブルの崩壊以降、一時期ソープ店への集客は激減しました。
しかしその後にITバブルが勃興し、現在ではニュータイプのネットビジネス成功者が増え続けています。
彼らは一見地味な風体で、バブル以前の成功者のように、「いかにも金持ち」の雰囲気はありません。
どちらかというと雰囲気もソフトで、人によれば「大学生」みたいな格好をしている人もいます。
しかし、IT事業、ネット事業の成功者は、バブル時代の社長たちとは「持っている財産」のケタが違います。
今では億万長者ならぬ「兆万長者」が存在するのが、IT・ネット事業の実情なのです。
ソープ業界もここに目を付け、シックで大人しめを好む彼らが好むような「高級店」がたくさん出店されて繁盛しています。
一時期廃れかけた高級店が今では蘇っているのです。
●若者の性嗜好の変化
20年~30年前までの若者はといえば、「女の尻を追いかける」ことに全精力をつぎ込んでいるような男性が大半でした。
こういった精力あふれる若者に支えられて、ピンサロやファッションヘルスなどのソフトサービス系風俗が大成功を収めたのです。
しかし、時代が変わって現代では、若者の興味は「ゲーム」「アニメ」「アイドル」などといった、バーチャルな世界に限定されています。
非交際率、童貞率も昔よりはるかに高くなっているのです。
こういった若者の性嗜好の変化もソープランドにとっては痛手でしかありません。
この状態を打破すべく、ひねり出されたアイデアが「コスプレ系ソープ」「アイドル・学園系ソープ」「清楚系ソープ」「ロリ系ソープ」などです。
これらコンセプトのソープ店はどれも繁盛し、経営者たちの計画は見事にヒットしたといえるでしょう。
商売は需要と供給で成り立ちますし、また社会の景気も大きく反映します。
多くの中小企業・大企業が為す術もなく低迷・倒産という憂き目をこうむる中、ソープランド業界は高いバイタリティーと柔軟なアイデアで挑んでいます。
決して状況の良くない日本経済の中で、鬼神の快進撃を続けているのがソープ業界の裏事情なのです。