ソープランドの店長は業界の多くを見ることができ、その中で繰り広げられるさまざまな人間模様と目の当たりにします。
毎夜やってくる多くのお客の中には、思わず笑ってしまうような人もいるようです。
人間の業の深さと滑稽さを、文学作品顔負けのパフォーマンスで表現するソープランド物語を見てみましょう。
●泣いた常連客
ソープランドのコンパニオンは一生する仕事ではないのでいつかは「卒業」します。
そして、このときが最もトラブルが多いタイミングなのです。
コンパニオンによってはお客とプレイルームで擬似恋愛的な関係になっている子も多く、それはキャバクラやクラブ、男であればホストクラブなど、夜の職業ではありがちな営業スタイルです。
ある日卒業して郷里の実家に戻ったコンパニオンには2年間も本指名している独身男性がおり、お気に入り嬢の突然の引退と共に、携帯番号も変えられて一切連絡がつかなくなってパニックになったのでした。
男性は仕方なく店舗に現れ彼女の連絡先を教えてくれと懇願しましたが、もちろんそんなことは出来ないためにスタッフが門前払いをしようとすると逆上して大騒ぎになりました。
そこで店長が登場して話を聴くことになり、お客は悲壮な面持ちで事情をぶちまけたのです。
なんと2人は「結婚の約束」までしていたそうで、引退後二人で暮らす計画まであったのでした。
しかし店外デートなどは一度もしたことがなく、お客は彼女の言葉巧みな戦略にすっかり心を奪われてしまったのでした。
しかも最初の1~2回を除いてほとんどサービスも受けなかったそうです。
お客はそれを涙を流して店長に語ったそうです。
「うちはプレイルームをコンパニオンに貸しているだけなので・・」としか言いようがなかったそうです。
同じ男として同情しますが、すべては後の祭り・・
●常連客が面接に来た!
初来店して店を気に入り、月に2~3度訪れる常連がおり、店のホームページに掲載された求人広告を見て男子従業員として面接にやって来たお客がいたそうです。
ソープにはまると、あの豪華できらびやかな世界感に憧れ「是非自分も働きたい」と思う男性は少なくないようです。
しかしこの考えは甘く、外からお客として行くのと従業員として働くのとでは180度印象が違います。
優しくしてくれたはずの女の子たちは、新入りの従業員など「使いっ走り」くらいにしか思っていませんので、夢と現実のギャップに耐え切れずほとんどが長続きしないのです。
せめて自分が行ったことがない店舗に面接に行けばよかったのですが・・・もちろんこの男性は入店できませんでした。
●奥さんが調査にやってきた常連客
ある日店長が店先に女の人がうろついているのを見つけ、声をかけました。
店舗に直接働きたい、というソープ嬢志望の女の子は珍しくないので、特に怪しいとは思わなかったそうです。
しかし、よくよく話を聞いてみると、彼女は店の常連客の奥さんだったのです!
その旦那は店のAというコンパニオンに入れ込んで週に1度は必ず登楼する上客で、奥さんの話からすると、カードで借り入れをして店に来ていたようなのです。
借り入れ額が膨らんできて、このままでは破産してしまうことを心配し、ついに興信所を使って店を突き止めたのでした。
ソープ店としては迷惑な話なのですが、奥さんの様子は鬼気迫るもの・・騒ぎが大きくなりすぎると良くありません。
上客を逃すのは惜しかったのですが、トラブルを避けるためにお客を出入り禁止にすることを約束したそうです。
ソープ店のお客の中には家庭を持つ人もたくさんいますが、冷静さを失ってはいけませんし、家族に対しての配慮も必要です。
究極のアミューズメントであるソープランドには現在も大いに賑わっています。
その魅力の大きさから、男性の中には本来の自分から大きく脱線する人もおられるようです。
店長からすると笑えるエピソードかも知れませんが本人たちは真剣のようです。
「夢の国」とソープランドを表現する方がおられますが、夢と現実をごちゃまぜにしてはいけません。
夢はいつしか覚めるものなのです・・
冷静さを失うことなくソープランドを満喫したいものです。