日本のソープ業界というのは、平成に入ってから徐々に右肩下がりとなっていて、デリヘルが登場してからの1999年以降はその流れに歯止めがかかりません。
風営法による規制を始め、他業種の充実、経済状況の変化など様々な要因がありますが、そこに加えてコロナ禍によるさらなる逆風によって、日本全国のソープランドに経営の危機が迫っているのです。
利用者が激減したことで一気に経営難に
元々、ソープランド業界では若者を始めとして日本人男性の利用が減少傾向になっています。
特に若い方の利用が減少していると言われていて、ソープランドといえば濃厚サービスが魅力の風俗なのですが、遊び方や趣向の変化によってホテヘルやデリヘルといった手軽に遊べるタイプの風俗が若者には人気となったことで、ソープランドを利用する方が減少しているのです。
また、前述した経済的な問題も関係していて、デリヘルやホテヘルはソープに比べて低価格で遊べますから、そういった意味でも若い男性はソープよりもそちらへ流れていってしまっているというわけです。
そして、残ったターゲット層となる中高年の方も、今回のコロナ禍によって感染リスクを考慮して営業していても安全のために利用しないという方が多くなり、その層の利用も見込めなくなりました。
年配で持病があると重症化しやすいとか、ワクチンや治療薬がまだ完全に確立されていないこと、感染した際に速やかに医療機関で受診出来るかどうかの不安など、様々な要素が懸念されているからです。
頼みの外国人客も壊滅
さて、利用客の減少していたソープランド業界では、その減った分の利用客をどうやって補っていたかというと、外国人観光客です。
特に多かったと言われているのが、爆買いしに日本へ来た中国人観光客で、吉原を始め各地のソープ街では外国人観光客を受け入れているお店も少なくありませんでした。
しかし、コロナによって中国からの観光客はストップしてしまったので、ソープランドを利用する中国人観光客はいなくなってしまいました。
さらに、日本人利用客の中には衛生面の懸念からか、外国人観光客を受け入れているお店への抵抗感を抱いている方も少なくありません。
そのため、外国人観光客がいなくなったからすぐに日本人利用客を取り込むというわけにもいかず、今後の集客にも暗雲が立ちこめているというのが現実のようです。
今後コロナのワクチンや治療薬が確立されるとか、医療機関の不安が無くなるといった進展が無ければ、これらは年単位で長期化する可能性もあるでしょう。
外国人観光客もすぐに戻るとは限りませんから、それらを見込むのも難しいです。
経営状態が上向く見込みというのはほぼ無い状況ですので、いつどのお店が潰れてもおかしくない状況となっているのです。