ソープランドに関する法律と設備

ソープランドといえば入浴がベースになった性風俗なのですが、昔から日本の性風俗というのは入浴に大きく関係しています。
その代表的な物といえば、江戸時代初期から中期ぐらいに流行った湯女風呂と呼ばれる性風俗です。
江戸時代の風呂には、湯女という下働きの女性がいて、垢すりや髪結いや髪梳きといったことを行っていました。
湯女が登場した当初は性的なサービスというのは一切無く、湯女を導入する風呂屋が増えていくにつれて競争が激化し、徐々に行われるサービスが増えていき、飲食や音曲といったものが増え、最終的に売春までがサービスとして行われるようになりました。
古代ローマでも公衆浴場は売春の温床となったことで混浴禁止令が出たいたことからも、性風俗と入浴というのは非常に相性の良い物と考えて良いでしょう。

そういった背景もあり、ソープランドというのは単純に性風俗というだけではなく、法的なことにに関しても他の性風俗に比べてやや特殊なものとなっています。
ソープランドは、風適法によって定められた性風俗でありながら公衆浴場としての条件も満たしていなければ営業許可が下りず、定期的に通常の銭湯などと同じく保健所によって水質の検査を始め浴室の設備などの検査を受けたりしています。
二つの法律に関係してくるややこしい状態となっているので、意外にも「実は違法だった」というような設備などがあります。

その代表的な物というのが、ソープランドの基本プレイの一つとしてよく知られているエアーマット。
実はソープランドでは違法となっている設備で、これがあると査察が入った時に公衆浴場法に触れてしまうために、処罰の対象となってしまいます。
また、避妊具であるコンドームなども同様で、保健所の管轄である以上性的サービスなどは行われていないという前提で動いているため、「性的サービスを連想させるようなアイテムは置いてはいけない」ということになっています。
性風俗店としても登録されているソープランドなのに、性的サービスが行われていないという前提で検査が行われるというのもおかしな話ですが、現実と建前の曖昧な部分があるからこそ存在出来ているとも言えますので、何とも言えないといったところでしょう。

かつては日本の性風俗の代表となっていたソープランドですが、風紀上の問題などの関係によって現在では規制が強くなり、こうした曖昧な部分や業界の自主規制があっても存続が難しく、徐々にその数を減らしています。
様々な問題はあれど、その長い歴史を途切れさせないよう少しでも長く営業が出来る方法を模索してもらいたいものです。