ヘルス王国「神戸」で福原ソープ街はどうして勝ち残ったのか?

関西は兵庫県の神戸は、知る人ぞ知る風俗王国です。
また一時期ファッションヘルスが台頭し、全国的にみてもその数は圧倒的だったのです。
日本中でファッションヘルスやピンサロ、デリヘルブームが巻き起こって、旧態のソープランド業界は大打撃を受けたそうです。
しかし、その中で「福原ソープ街」は孤軍奮闘し、ソフト風俗系への顧客の流入を防ぎながら、また新規客をも確保することに成功しているのです。
いったい、福原ソープ街はどのようにして低価格なヘルス勢に対抗したのでしょうか?

●「古い」というイメージを払拭

ソープランドはファッションヘルスやピンサロに比べると、何倍ものお金をかけて店舗を造っています。
しかし、法律や条例で「新店舗」がつくれないためもあり、どうしても「古臭さ」が拭えないのも事実です。
商売をやっていく上で「イメージ」というのは想像以上に大きく、お客が「おしゃれで新しいところで遊んでいる」という感覚が得られれば、黙っていても売上が上がりますが、どんなに内容がよくても「なんかダサい」といイメージがあれば寄り付かなくなるのです。
福原はこうした印象を払拭し始めた最初のソープ街なのかもしれません。
現在福原のソープ店を見ると、センスが良くブティックやヘアサロンなどと見間違えるほどに変貌を遂げています。
こういったイメージ戦略は、お客だけでなく、面接に応募してくる女の子に対しても効果があります。
女性は男性よりも「見た目」に左右されやすいので、店舗外観のおしゃれな福原のソープ店では、コンパニオンもセンスのいい子が多いそうです。

●価格破壊

ソープランドのネックは「料金の高さ」でした。
ちょうど、バブルが弾けた頃とソープ業界の低迷の時期が一致してることから考えても、当時のソープランドは少し高すぎたのかもしれません。
ただし、不景気であろうが何であろうが「男の性欲」には関係がありません。
ちょうどその頃に勢いづいてきたのが「ファッションヘルス」と「ピンサロ」であり、ソープランドの半分以下の料金で遊べることが人気の理由だったようです。
現在の福原を見てもわかりますが、「大衆店」「格安店」に人気が集中しています。
いち早くソープランドの平均料金が高いということを察知し、格安店が登場したり、高級店がグレードダウンしはじめ、離れつつあった顧客の流出を防いだのでしょう。

●プレイの簡素化とアンチエイジング

30年くらい前のソープランドを経験したことがある男性ならば、今のソープ嬢のプレイが随分と簡素化されたように感じるはずです。
「マットプレイ」「スケベイス」に代表されるソープランド独特のプレイは消えつつあるのです。
これもソープ業界の方向性の転換であり、こういったプレイに重点を置かないことで、より多くのソープ嬢を獲得する、またはアンチエイジング(若返り)を図ったのです。
福原には10代のソープ嬢もたくさんおり、いわゆるソーププレイは未熟ですが、本指名数が多く人気嬢なのです。
30年前までは、ソーププレイが未熟であれば一人前とは認めませんでしたが、福原をはじめとする有名ソープ街は、この常識を覆したのです。

●コンセプト店

ソープランドは”風俗の王様”と呼ばれていましたので、あまり変わったコンセプトを持つ店舗はありませんでした。
しかし、ファッションヘルスやピンサロでは、「コスプレ」「痴女」「イメクラ」「痴漢」「オフィスプレイ」といった奇抜なアイデアと発想して爆発的な人気を獲得していました。
こういった流れに対し、福原ソープランドは重いプライドの鎧をおろし、「ソープランド+コンセプト」という図式を作り始めたのです。
現在の福原の街を歩いてみると、昔のヘルスやピンサロと見間違えるほどのコンセプト・ソープランドが看板を掲げています。
福原ではむしろ王道路線をいくソープ店よりも、コンセプト店の方に人気が集まっているような状況なのです。

こういった涙ぐましい努力の結果、現在の人気の高い福原ソープ街の基礎ができあがったのでした。
現在神戸周辺の風俗事情は、パーワーバランスがソープ側に傾きつつあるようです。