ソープ嬢の綱渡り人生~告白からみるソープ嬢の生態~

一般の方では女性はおろか、ソープランドに通う男性であっても”ソープ嬢”の本当の姿を知る人は少ないでしょう。
究極の接客業と言われる風俗の中にあって、もっとも過酷なソープランドで働くには、一般人には計り知れないような価値観をもち、また波乱万丈な過去をもつ子が多いのです。
単に高額な収入を得られるというだけではかたずけられない「ソープ嬢を続ける理由」がそこにはあるのです。

●「多額の借金が理由」は減りつつある
一昔前まで風俗店で働く理由として最も多かったのが「多額の借金の返済のため」でした。
ソープ嬢本人が作った借金だけでなく、彼氏や旦那が持つ負債を返すために・・というのも多いケースでした。
しかし、ここ数年のソープ嬢の告白を見ていると、その割合は減少していると言えます。

ただ、「お金」が目的なのは今も変わりませんが、「いいマンションで暮らしたい」「普通の会社が合わない」「欲しい服を買うため」「夢や目標を叶えたい」「海外移住・旅行がしたい」「整形したい」「ホストに貢ぐため」など、アグレッシブな理由が目立ちます。
これは、我が国の景気の悪さも反映しているとも考えられますが、昔と比べると女性が人生を楽しむという感覚が強くなっていきていることも原因でしょう。

●精神的なダメージで壊れた”性への価値観”をもつ女性
ソープランドに限らず、風俗店に従事する女性は性的な価値観に偏りがある子が多くいます。
とくに多いのが、幼少期の「性犯罪被害」の体験者です。
精神医学的に見ても、幼少期、思春期に性的なハラスメント、レイプなどを経験すると、その後の人生において一般的な女性とは明らかに違う性の価値観を持つことが多く、強い心のダメージが一生続く場合があるのです。

ソープ嬢数人に、過去の性遍歴を話し合ってもらうと、「親や兄弟からのレイプ、ハラスメント」の経験談が当たり前のように出てくることに驚かされます。
男性が考えるよりも、大きく女性の心は傷ついて修復できなくなるのです。
ですから風俗店を卒業した後に普通の恋愛をしてもうまくいかないことも多く、結局また風俗店に戻って、今度は「目的もなく」ソープ嬢、風俗嬢を続ける女性も多く存在するのです。

●「繁華街」がソープ嬢を生み出す構図
大きく栄えた繁華街の魅力に取りつかれる人はたくさんいます。
こういった人たちは”普通の暮らし”では満足できない人種です。
収入を得るにも一般的な仕事より、「何だか良くわからない仕事」を好みます。
芸能関係、アダルトグッズ、AV、パーティーイベント、高級車販売、人材紹介業、など、現在ではインターネットの普及も手伝って大きなマーケットが繁華街の見えないところに存在しています。

こういった人種は非常に魅力的で、短期間で大きく稼ぎ、普通の人ができないようなお金の使い方をします。思春期を過ぎたばかりの若い女性が「繁華街の住人たち」と出会ってしまうと、影響を受けてどっぷりとその世界にハマってしまうのです。
そして、繁華街でこういった人たちと付き合うにもお金が必要ですので、簡単に高収入を得られる風俗で働き始めるケースが非常に多いのです。

●男性依存、セックス依存
最近は心の底からセックスが好き、男性が好きでソープ嬢をしている子も少なくありません。
これは一見「天職」とも思われ、幸せなことのようにも考えられますが、実はそれほど良いことばかりでもないようです。

なぜなら、強い失恋の経験や、生活環境でのストレスから逃れるためにセックスに逃げている場合も多く、目に見えないフラストレーションのはけ口と刺激を求めて性の世界に引っ張られているからです。
一般の女性の中にも「セックス好き」は多くいますが、ソープ嬢になってまでその願望をかなえようとはしません。
やはり”心の隙間”がソープ嬢にはあるのでしょう、精神科へ通院している子が多いのも特徴的です。

確実な将来も保証されず、人とは違った経歴と価値観をもつソープ嬢の人生は、まさに「綱渡り」のようです。
彼女たちの本音の声と過去を知った上で、日々力強くお客に奉仕する姿を見ていると哀愁すら感じさせます。
この「強さと危うさ」がソープ嬢の生態の本質であるのかもしれません。