ソープ嬢の中には1日に十数万円もの収入を得るものも少なくありません。
有名ソープ街の高級店に至っては、こういった高額収入のキャストがゴロゴロといると言いますから驚きです。
彼女たちはソープ業界の頂点であり、風俗業界全体を見渡してもやはり別格なのです。
しかし、彼女たちもはじめてソープ店の門をくぐったときには、自信も華もなく、怯えるような表情で店長の面接を受けたというのが普通です。
では、彼女たちはどうやって自分自信に革命を起こし、多くの男性に「自分の女にしたい」と思わせるような魅力的な女性へと変貌したのでしょう?
それは彼女たちの努力はもちろん、店長をはじめとするフロント陣のプロデュースなくしてはあり得なかったのです。
入店から人気嬢になるまでの軌跡を辿ってみましょう。
●求人
風俗店にとってキャストの確保は生命線ですので、さまざまな入り口から風俗嬢になります。
ヘルスやピンサロなどでは街頭スカウトなどをしますが、ソープランドではほとんど行われず、専門の求人サイトや自社ホームページなどの募集で応募します。
たいていの女の子は大きな金銭トラブルを抱えていますが、中には「興味本位」「セックスが好き」など金銭以外の動機を持つ子もいます。
どちらにしろ、ソープ店のキャストに対するバックアップは手厚いので、勇気を持って電話させすればウェルカム状態で迎え入れられます。
●面接
女性ならば当然ソープランドになど足を踏み入れたことなどないでしょうから、面接が一つの峠となります。
電話でアポをとっていても、実際に店の前に立つと足がすくんでしまうことも少なくなく、こういったことを防止するために近くのカフェやファミレスなどで面接する店舗もあります。
面接の担当官は店長かそれに準ずる立場の者が行いますが、対応はさまざまです。
高級店などでは厳しい態度をとることもあり、大衆店以下ではくだけた雰囲気で行うことが多いようです。
●入店
高級店では面接で落とされることもありますが、それ以外なら「ほぼ全員合格」です。
店のランクを下げればどこかが必ず拾ってくれますし、ソープランドで働く決意をした女の子というのは「それだけで価値がある」のです。
未経験者が入店を許されるとソープ嬢としての心得、接客の注意点、店内の説明などを教えこまれて、そこから必ず「技能講習」があります。
ほとんどは先輩ソープ嬢やソープ嬢OBから手ほどきを受けますが、中には店長や男性スタッフなどが教えるところもあるようです。
最近では技能講習用のDVDなどを併用することもあります。
●初接客
こうして数日で「ソープ・インターン」として教育を受け、実際にお客につくことになります。
システム的に「新人割り引き」ということになり、お客には「新人ですのでお手柔らかに」「未熟ですので多目に見てやってください」といった趣旨で提供されます。
数回から一定期間新人として経験し、晴れてレギュラー・キャストとなります。
●ソープ嬢としての研鑽
新人期間が終わったら通常料金でサービスをしますが、勝負はここからです。
この時期からいわゆる「指名競争」に加わるために、後は本人の努力が将来の成功・不成功を決定づけるのです。
もともとキャバクラやクラブなどの水商売を経験していたりすればそれなりにトークの技術もありますが、そうでないものは会話術も独学で学ばなければいけませんし、肝心のソーププレイの勉強ももちろん必須です。
外見を磨き上げることも大切で、中には美容整形や豊胸手術をするものもいます。
ソープ嬢たちは芸能人と似た職業であり「売れるかどうか」という厳しい現実に直面する業種なのです。
外見が良くて高級店に入店できた場合も同じであり、ひと月の指名数のノルマやアンケート調査の結果に怯えることになり、それらが思わしくなければ最悪「除籍」などということもあります。
●運と実力が重なり「成功者」へ
ソープ嬢の平均収入は一般の男性を遥かに凌ぐものですが、あまり長く務められる仕事でもないので、短期決戦で貯金をして卒業しなければいけない職業なのです。
在籍している店舗が大きく繁盛したり、太い客と言われるヘビーユーザーな金持ち客をつかまえたり、ポータルサイトや雑誌などで特集で紹介されたり、と売れっ子になるきっかけもさまざまですが、やはり本人たちの日々の努力とそれらが重なったときにビッグバンが起きて指名ランカー、有名ソープ嬢に成長していきます。
移籍で店を変えたことがきっかけで芽を出すソープ嬢もいます。
「運と実力」がかな備わって「成功者」となる厳しい世界がソープランドの実態です。
男性客が垣間見ることのできないソープランドの裏側では、日々こういった物語が繰り広げられ、多くのソープ嬢が完成されているのです。