ソープランドとヘルスの違い(法律・サービス・経営姿勢)

ソープランドとヘルスなどその他の風俗が根本的に違いは、サービス内容だけでなく、法律による位置づけなどでも区別されています。

ソープランドは「本番行為」が確実に行えることが他との大きな違いであることはよく知られています。
しかしSNSや風俗口コミサイトではヘルスなどでも「本番ができる」との裏情報も多数見かけますし、ソープより安いそれらのソフトサービス系風俗で本番行為ができるのであれば、ソープランドの価値はなくなってしまいます。

それでもソープランドが今だに「風俗の王様」として君臨し続けられるのには確固たる理由と背景があるからなのです。

【法律上の分類】
現在の風俗店のほとんど(闇風俗を除く)はほぼ「届出制」となっています。
正式には「性風俗関連特殊営業」とされていて、この中でソープランドはヘルスと別項目に位置づけられています。
「浴場業」として定められるソープランドへの規正は厳しく、風営法の適用以外にも消防基準法や保健所の立入検査指導などもあります。

保健所の抜き打ち検査で非適合も見なされればそれだけで営業許可は剥奪され、またこの時に性感染症に対する指導も行われますので、ソープは「最も衛生的な風俗」と言えるのです。

またコンパニオンとその他の従業員の身元、国籍確認も行われ、身分証明書の提示も義務付けられています。

【衛生面で安心な理由】
ヘルス店のコンパニオンの「本番行為」は指名客の獲得や、多くの客に対するフェラサービスの疲れなどが理由と言われていますが、これらはコンパニオンの自主的な考えによるもので、突発的に行うものです。
ヘルスでも自主的に定期健診に行く嬢もいますが、本番が必須でない分ソープ嬢より性感染症に対しての警戒心は薄いと言えます。

またソープランドは他の業態の風俗と違い「協会」「組合」がどの地域にも存在し、警察、保健所、消防ともに指導を受け各ソープ店に対して指導をしています。
そのため性病予防の知識に関しても知識が深く、それはコンパニオンだけでなく、フロント陣も同じです。

そして性病の感染に最も怯えるのはコンパニオン自身であり、本番が必須サービスであるためにその注意の度合いもかなり高いものなのです。

【新規出店ができないこと】
全国のほとんどの地域ではソープランドの新店舗出店が禁じられています。
ですので徐々にその店舗数を減らしてきているのが現状で、現在新規オープンとして出店される店は権利の譲渡により行われています。

しかしこの悪条件もまたソープ店の誠実な経営姿勢に現れています。
短期間で荒稼ぎしてまた次の店に移る、といった方法が考えられる状況ではありませんので、今ある店舗をリピートの多い繁盛店にするしか稼ぐ手立てがないため、できる限り失敗を防止して顧客の信用を失くさない努力をするのです。

ヘルスとソープランドは単に「本番」ができるかどうか、だけでなく、こういった背景がさまざまな部分で反映して差が生まれています。
ある意味”不遇”な環境下に置かれているソープランドは風俗業界の中でもかなり異質な特徴を持っていると言えます。