ソープランドの運営には多くのスキルが必要とされます。
経理や広告戦略、集客に人事、コンパニオンの確保と管理など、そのすべてを統括するのがソープランドの「店長」です。
たいていはソープランドの上には「オーナー」がいますが、実務のほとんどが店長に一任されています。
ソープ店の店長の給料は破格であり、一般的な会社勤めでは稼げないほどの高収入です。
しかし、店の全責任を負っているために重圧もあり、また特殊な仕事でトラブルなども普通の会社の何倍も多く「苦悩と葛努力」がつきものです。
そういったソープ店の店長の苦労話は、ソープ業界の裏側そのものであり、非常に興味深い内容に溢れています。
何人かの店長の話を聞いてまとめてみました。
●女の子のプライベート管理が大変
ソープランドのコンパニオンをしようとする女の子には、それなりにハードな事情があります。
借金、男関係、家族のトラブル、健康面・・・普通の会社では「自己管理」の領域までソープ店の店長がフォローをすることが多いのです。
また、彼女たちもそういった店長からのバックアップの手厚さを他店の店長とくらべて見ていますので、放っておけば簡単に店を辞められてしまうのです。
在籍嬢の多い店舗の店長ならば、文字通り「奔走」しているのが現状です。
●女の子間の人間関係トラブル
女の子は数人集まると必ず「派閥」をつくったりして人間関係のトラブルをつくりがちです。
とくにソープランドのような「女の子が主役」の職場ではその傾向も強く現れるようです。
「本指名客を取った取られた」のような業務に関わることから、ほんの些細な言葉や態度に対しての不満まで、その仲介役をするのも店長の仕事です。
この処置が悪ければ、最悪「大量退店」などという悲惨な結果になりますので、店長が最も頭を悩ますものです。
●集客・売上問題
ソープ店の店長は景気が良かろうが悪かろうが、それなりの報酬をもらっています。
給料削減に苦しむ日本の企業サラリーマンからすれば「羨ましい」と思われるかもしれませんが、そんなに甘いモノではありません。
「高額な報酬」イコール「売上の確保」であり、売上が延びなければ店長の座が危ぶまれるのです。
実力があればスピーディーに出世できる世界ですが、反対に落ちるのも早いのです。
また、ソープランドのオーナーは長いスパンで売上を見てはくれません。
半年も1年も売上が上がらなくては決断が下されてしまいます。
「世の中の景気」なども関係なく数字だけで判断されるのです。
●他店との競争と共存
ソープランドは風俗業界全体から見れば「共存体制」が整っています。
ソープ街ごとに協会が存在し、その地域の店舗が加盟して運営します。
しかし、店舗間ごとの競争が無いわけでなく、やはりそこは”商売”ですのでお客の取り合いはあります。
店長はこの店舗間の競争とピンサロやヘルスなど他業種との競争に頭を悩ませます。
限られた客層に対して他店との差をつけるには、コンパニオンの指名率を上げたり、目立つイベントによって新規客を獲得する、値段設定の調整、ネットや雑誌メディアへの広告活動など、考えることは山ほどあるのです。
「生き馬の目を抜く」と表現される風俗業界において、あるいみソープ店の店長は業界の主役です。
これらの店長たちが生き残りをかけ、苦肉の策として絞り出したアイデアの数々が、今日のソープ業界の形を作り上げているのです。