短命に終わった日本初の女性用ソープランド~その2~

女性でも楽しめるソープランドということで、2007年2月に開店したものの8ヶ月という短い期間で閉店してしまった女性用ソープランド。
前回はそのシステムなどを取り上げてみましたが、今回はいよいよ閉店につながる様々な問題点に触れてみましょう。

女性用ソープランドだからこその様々な問題

1.地元女性が根付かなかった

最大の問題となるのが、女性用ソープランドの客足の問題です。
日本初の女性用ソープランドということで話題性はバッチリで日本全国から女性客が集まったのは確かなのですが、肝心な地元客が全く根付かなかったのです。
お店の場所は中洲風俗街のど真ん中、ただでさえ物珍しさから注目が集まる風俗店で、さらに女性の存在が目立つエリアで人通りの多い所を通って来なければいけないのですから、風俗慣れしていない地元女性が気軽に行けるような立地ではないわけです。
そのため、地元女性はほぼ訪れず、県外からの不安定な客足がメインとなっていたようです。

2.男性と女性の性機能の違い

男性と女性では性機能が大きく違っていて、風俗という業種で働くには致命的とも言える違いがあります。
それは、「女性は誤魔化しが出来る」という部分でしょう。

例えば、女性は濡れない時はローションで誤魔化せますし、気持ち良くなくても、やる気がなくても演技で誤魔化せます。
ところが、男性はそのような誤魔化しは一切出来ません。
気分が乗らない、体調が悪い、そういった要因が一つでもあれば勃起しなくなります。
高いお金を払って遊びに来て貰っている以上、いつでも誰でもどんな相手であっても、接客をする以上は勃起状態でないといけないというものですし、もう一つ決定的な違いがあります。

それが「男性は射精したら終わり」ということです。
普通のソープで男性が女性をイカせたいと思うのと同じく、女性も男性キャストをイカせたいと考える方はいます。
しかし、もし一度でも射精してしまえば時間を空けないと再び勃起することは出来ません。
それでも指名が入れば連続で接客しなければいけませんし、その際には勃起状態を維持出来なければいけないことから、女性以上にハードワークなのです。

3.クレーム・トラブルの多さ

決定的とも言えるのがクレームやトラブルの多さ。
長時間のクレーム、言い掛かりレベルのクレームが多く、浴室での自傷行為や金の無心などもあって、スタッフはそういった対応に終始追われていたようです。
また、女性客は男性キャストの容姿にこだわる方が特に多く、一部のイケメンキャストに負担が集中してしまうことも問題となっていました。
男性は女性キャストが多少容姿に難有りでも妥協しますが、女性はそういった妥協をしなかったようです。

このような問題が積み重なって最終的には営業継続は難しくなってしまったのです。

2020年9月末現在では、女性用風俗というのもその数を増やしていて、日本全国には300店以上あると言われています。
しかし、大半はマッサージやエステといったものです。
立地などは雄琴辺りにすれば女性も行きやすくなるのではと思いますが、それ以外の問題がどうしようもありません。
そういったことも考えれば、今後も女性用ソープランドは二度と出てくることはないでしょう。