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03/09 22:22
🦋 短編『診察灯の下で』🦋
歯医者の椅子に座ると、いつも少し無防備になる。
背もたれがゆっくり倒され、視界は天井と診察灯だけになる。
逃げ場がない、というほどでもない。
でも、どこか身を預けるしかない姿勢。
「はい、少しお口開けてくださいね」
やわらかい声。
視界の端から、歯科助手の彼女が覗き込む。
マスク越しでも、目元の表情はよくわかる。
きれいな形の目。
そして、妙に落ち着いている。
こちらが患者で、向こうが慣れている側。
それだけの関係のはずなのに、
なぜかこちらだけが落ち着かない。
器具を準備するため、彼女が少し身を乗り出す。
自然と、こちらは下から見上げる形になる。
診察灯の光の中で、
彼女の目がこちらに向く。
一瞬だけ、目が合った。
すぐに逸らすかと思った。
でも彼女は、ほんのわずかにそのまま見てくる。
そして――
目元が少しだけ細くなった。
笑ったわけでもない。
でも、どこかいたずらっぽい。
まるで、こちらの戸惑いを
見つけてしまったみたいな表情。
心臓が、少し速くなる。
「力、入ってますよ」
やさしい声。
でも、どこか余裕がある。
彼女は器具を取るふりをして、
もう一度こちらを見た。
その目は、さっきと同じ。
――わかっている。
こちらが落ち着かないことも、
視線のやり場に困っていることも。
患者はここで逃げられない。
椅子に座って、上を向くしかない。
その状況ごと、
彼女は慣れている。
「大丈夫です、すぐ終わりますから」
そう言いながら、
ほんの一瞬だけ目がまた細くなる。
からかわれているのかもしれない。
でも、嫌な感じはしない。
むしろ、
少しだけ転がされているような気がしてくる。
治療が終わり、椅子が起き上がる。
彼女はカルテを書きながら、
最後にちらっとこちらを見た。
その目は、
やっぱり少しいたずらっぽかった。
きっと彼女は、
こういう空気にも慣れている。
それでも――
あの診察灯の下では、
完全にこちらの負けだった気がした。
🦋きこ🦋
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