高級ソープの裏事情 VOL.1

ソープランドは格安店、大衆店、高級店という3つに大きく分類されます。その中でも高級店はそれ以下の店舗と比べると内部事情が大きく違います。

何が一番違うか?ということになりますが、それは経営陣の「意識」です。高級店に行かれたことがある方なら分かりますが、店舗の外装、内装、調度品にいたるまで、かなりの金額を投資しているのです。経営者はその投資分を回収するために、安い金額のソープ店との差別化をはかり、付加価値をつけてイメージアップと信頼獲得のために努力します。

それは風俗業の要であるソープ嬢の選別にも注意が払われ、厳しい基準を設けて面接を行います。ピンサロやデリヘルなどソフトサービスなら「脱いでくれるならOK」的な低い基準であり、面接すれば誰でも入店できるというもので、たいていの風俗とはそんなものですから、高級ソープだけは異質と言えます。

お客の信用を勝ち取るにはお客が「失敗」と感じる要素を排除することです。

・容姿が悪い(顔、体型など)
・肌の手入れが行き届いていない
・年齢が高過ぎる(熟女店は例外)
・言葉遣いが悪い
・手抜きをする
・技術不足

こういった要素があるコンパニオンについたお客は「失敗」「地雷」と感じてしまいます。コンパニオンが失敗だと店の評価も下がってしまうのです。経営者側はこれらを面接段階で防ごうとするので、深い洞察力で女の子を品定めします。技術不足に関してはテクニック指導もしますが、そこで覚えが悪いとその段階で不採用となる場合もあります。

大衆店以下のお店ではものすごく美形であったり、魅力的なスタイル(巨乳など)の女性が面接に来ると、大歓迎し、肝心の接客指導を怠り、往々にして「地雷嬢」を作ってしまうこともありますが、高級店では容姿レベルが高いくらいでは眉一つ動かさない・・という厳しさがあり、トータルでのクオリティーを求めます。

一般的には高級店になるほど絶世の美女がいる、というふうに思われがちですが、実際は「最もハズレがない」のが高級店であり、そこに信用獲得の基本方針を置いているのです。

ある有名な高級ソープグループの会長のところには、経営不振に陥ったソープ店の経営者が頻繁に相談を持ちかけに来るそうです。その際に会長が必ず言う言葉に「どんな娘を雇うかではなく、どの娘を辞めさせるかだ」というものがあります。繁盛店を持続させるためには、お客に対していかに失敗を感じさせないか、ということが大切なようです。

金額にして大衆店の2~5倍、格安店から見ると5倍~10倍もの金額をお客は支払うわけですから、店側もそれに見合った演出とサービスの努力を心がけます。そしてどの高級店も「老舗」「有名店」を目指しており、実際にそうなった高級店というのは「何もしなくてもお客が来る」状態にまで成熟するのです。そこを訪れたお客は歓喜の声で知人に宣伝をしてくれ、その評価の拡散スピードは尋常ではありませんし、その逆も然りです。

不景気と言ってもまだまだ日本人は裕福ですので、120分で6万円以上もするような店舗であっても、待合室が人で溢れている・・という光景はよく目にするものです。

高級ソープ嬢は面接を通過してもまだ安心はできません。今度は「指名競争」を迫られることになります。先輩嬢からアドバイスをもらうこともありますが、やはりそこは”ライバル”になりますので、基本的には自分の努力と工夫で指名客を獲得せねばならず、指名があまりにも少なかったり、事後アンケートの評価が低い、などのマイナス面が目立つと、店側から良い印象は受けず、最悪除籍もありうるのです。

店側からの評価が低いと、初来店のお客や写真指名、フリーのお客で、店側から「上客になりそうな」雰囲気のあるお客をつけてもらいにくくなり、さらにチャンスを減らしてしまうことになり、事態は悪化します。

こういった高級店の厳しい基準をクリアした嬢だけが生き残り、店のクオリティーのバックボーンとなるのが、高級ソープランドの裏事情なのです。